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世界的に環境問題が深刻化しつつあります。
様々な産業分野で、環境負荷を軽減する取組みが本格化。代表的な例が自動車分野です。
電気自動車を始めとして次世代の「クルマ」が各メーカーから次々と生み出されています。
そして電気自動車と並んで注目を集めているのが、燃料電池自動車です。
燃料電池は一般車以外にも、燃料電池は応用が期待されています。
今回は「燃料電池」に関連する企業を取り上げ、株価動向やその背景について分かり易くご紹介したいと思います。
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目次
「燃料電池」関連銘柄とは?
「燃料電池」関連銘柄とは、燃料電池の普及によって恩恵を享受する企業のことを指します。
そもそも燃料電池とは、既存の電池と何が違うのでしょうか。
一番の特徴は、発電の仕組みです。
通常の発電方法は、石油などの燃料を燃やして水を沸騰させ、発生する蒸気の力によって発電機を回転させるものが一般的です。
一方燃料電池は、燃料から直接電気エネルギーを取り出します。天然ガスやメタノールから生み出した水素と酸素を用いて発電を行う仕組みです。
結果として排出されるのは水であり、環境汚染物質が殆どふくまれていないため、環境に優しい発電方法と言えるでしょう。
燃料電池の主な用途は自動車
トヨタ自動車が開発した水素自動車「ミライ」は燃料電池を用いている自動車です。
その他の自動車メーカーも燃料電池自動車の開発を行っており、今盛り上がりつつある市場と言えるでしょう。
一方で現状燃料電池自動車の普及において課題とされているのが、燃料補給拠点の数です。
しかしながら、政府が公表した「水素・燃料電池戦略ロードマップ」には、水素ステーションの設置を2020年度までに160箇所、2025年度までに320箇所が目標として掲げられています。
今後燃料補給拠点の数が拡充されることに伴い、燃料電池の市場も拡大が進むことが想定されえいるのです。
・自動車向けを中心に今後拡大が期待される分野である。
「燃料電池」関連銘柄が上昇する理由は?
「燃料電池」関連銘柄が株式市場で注目されている理由は、中長期的な市場拡大です。
官民一体となって燃料電池を後押ししている理由は、大きく以下の2つあります。
環境面への負荷軽減
今や日本を始めとして先進国の最重要課題が環境問題です。
新興国が経済発展を遂げる中で、環境負荷軽減技術を提供することが先進国としての役割と言えるかも知れません。
日本は国際的にも環境問題に熱心に取り組んでいますので、こうした文脈で振興策が講じられているのです。
エネルギーの調達問題
少し古い資料になりますが、2014年に資源エネルギー庁が作成した資料によると、自動車などの運輸部門は日本のエネルギー消費量の約2割を占めており、その大半を石油製品に依存しているそうです。
石油は有限ですから、日本としてはエネルギー調達の構成を変えていなかなければならないのです。
そうした中で期待が集まっているのが、燃料電池自動車なのです。
先程もご紹介した通り、排出面において殆ど環境面に負荷が掛からないですし、石油に依存しないエネルギーとなります。
以上の2つの文脈によって、燃料電池分野は中長期的な拡大が期待されているのです。
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「燃料電池」関連銘柄として注目を集めた銘柄
水素事業のパイオニア【8088】岩谷産業です。
同社はLPガス分野でトップシェアを誇っており、LPガスの販売を始め、LPガスを用いた機械設備の製造・販売も手掛けています。
更に注目すべき点は、水素事業のパイオニア的な存在であることです。
1941年から水素の販売を行っており、運搬段階において必要とされる圧縮水素・液化水素の国内トップクラスのシェアを誇っています。
現在は全国に水素ステーションの設置を進めており、燃料電池自動車のインフラを構築している主要企業と位置付けられるでしょう。
そうした背景から、同社は2016年から3年間で3割程度株価が上昇しています。
次世代自動車分野では電気自動車が株式市場では先んじてテーマとして盛り上がっていますが、中長期的には燃料電池自動車へと注目が集まる可能性があります。
もしかすると、過去3年より今後3年の方が高い株価上昇率を記録するかも知れません。
技術者を中心に人材派遣を行う【2163】アルトナー
同社は製造業の技術者を中心に人材派遣を手掛ける企業です。
特に技術開発分野に対して強みを持っており、独自に教育・研修を行い、質の高い人材を送り込むことで知られている企業です。
同社の顧客として自動車メーカーも含まれており、燃料電池自動車の開発フェーズにおいては同社へのニーズが高まることに期待が集まりました。
実際2016年から3年間で株価は2.8倍と3倍近く上昇しており、中長期的に株式市場からの期待の高さが伺えます。
燃料電池自動車はまだ未成熟な分野ですから、今後も開発段階における人材ニーズは続くことが想定されますので、注目してみても良いかも知れません。
・燃料電池分野に関係している企業は、普及フェーズに入ればこれまでの上昇率を上回る可能性がある。
「燃料電池」関連銘柄
【6997】日本ケミコン | アルミ電解コンデンサのトップメーカー。アルミニウム電極箔の製造においても中心的存在。燃料電池向け大容量キャパシタも手掛ける。 |
【5711】三菱マテリアル | 切削工具や低アルファ線はんだなど3万点に及ぶ多様な製品を製造・販売している企業。過去提供していた燃料電池システム開発が話題となった。 |
【7004】日立造船 | ごみ焼却発電施設や水処理施設等の建設・運営管理まで手掛ける企業。過去大型燃料電池事業参入により関連銘柄化したことがある。 |
【8088】岩谷産業 | LPガスや水素などの産業ガス事業を主軸として幅広いビジネスを手掛ける。 研究開発において水素ステーション向け計量技術などに注力している。 |
【2163】アルトナー | 製造業の技術者を中心に人材派遣を手掛ける企業。特に技術開発分野に対して強みを持っており、燃料電池分野での研究ニーズ拡大で恩恵を享受する可能性。 |
【6391】加地テック | ガスコンプレッサや燃料電池用高圧水素ガスコンプレッサを製造・販売する。水素ステーション向け圧縮機の製造に注力している。 |
【4976】東洋ドライルーブ | 自動車機器を中心として、電子機器や光学機器向けに機能性被膜を提供。水素自動車向けに新機能製品の開発に注力している。 |
【7203】トヨタ自動車 | グローバルでトップクラスの自動車メーカー。水素自動車「MIRAI」を製造・販売する他、水素ステーション関連企業に支援策を実施している。 |
【7267】本田技研工業 | 国内トップクラスの自動車メーカー。水素自動車「クラリティ」を製造・販売する他、水素ステーション関連企業に支援策を実施している。 |
【7245】大同メタル工業 | 自動車、船舶、一般産業向けに高性能軸受を製造・販売している企業。燃料電池ミニカーを開発したことから過去注目された。 |
【6258】平田機工 | 自動車、船舶、一般産業向けに高性能軸受を製造・販売している企業。燃料電池ミニカーを開発したことから過去注目された。 |
【4100】戸田工業 | 電子部品用材料や電磁対策部品等を製造・販売する企業。水素ステーションなどの水素製造分野に高い関心を持つ。 |
おすすめ「燃料電池」関連銘柄
【6157】日進工具
市場 | 東証一部 |
業種 | 機械業 |
単位 | 100株 |
関連企業 | 旭ダイヤ、ダイジェト、ユニオンツル |
企業概要 | 金型及び部品加工向け超硬エンドミルを製造・販売している企業。 |
注目ポイント
自動車業界を顧客としており、燃料電池自動車向けの部品提供による恩恵享受が期待される。
【7105】三菱ロジスネクスト
市場 | 東証一部 |
業種 | 輸送用機器 |
単位 | 100株 |
関連企業 | 三菱重、豊田織、コマツ |
企業概要 | フォークリフトや特殊搬送車両などを製造・販売する企業。 |
注目ポイント
新規事業で燃料電池を利用した次世代フォークリフトの展開・拡大を進めており、関連銘柄として注目される可能性がある。
【5334】日本特殊陶業
市場 | 東証一部 |
業種 | ガラス・土石 |
単位 | 100株 |
関連企業 | デンソー、イビデン、ガイシ |
企業概要 | 自動車エンジン内燃機関向けにスパークフラグやセンサを製造・販売する企業。 |
注目ポイント
排ガス規制に伴う排ガスセンサや、燃料電池自動車向けセンサを手掛けており、注目される可能性。
・燃料電池を利用した製品の展開を模索している企業は今後注目される可能性がある。
まとめ
環境問題やエネルギー調達の問題への解決策として期待されている燃料電池。
主に自動車分野での活用が期待されており、一般車のみならずトラックなどの大型車への拡大も見込まれています。
しかしながら、株式市場では電気自動車の方が先んじて注目を集めてきました。
そのため関連銘柄の上昇率は電気自動車関連銘柄に比べ低い印象を持った方も多いかも知れません。
そういった意味では、燃料電池分野はこれからの市場と言えます。
水素ステーションの普及や、燃料電池自動車の開発などが進むことで、大きな潮流となる可能性を秘めています。
今の内から燃料電池関連銘柄に投資しておくことで、将来大きなリターンを獲得出来るかも知れません。