ALBERTは13.2倍!エクストリームは10.3倍!ホープは15.9倍!レアジョブは14.4倍!
東証マザーズからは毎年のようにテンバガーが輩出されており、テンバガー狙いの投資をする上では必ず抑えておかなければいけない市場です。
新型コロナ相場では、東証マザーズはバブル状態となっており、アンジェスやBASEを始め多くのマザーズ銘柄が急騰しています。
東証マザーズから出たテンバガーや東証マザーズ銘柄の特徴について抑えていきましょう!
目次
1.マザーズってどんな市場?
2020年7月3日時点の上場銘柄数を見てみると、マザーズ上場銘柄は325銘柄となっており、東証全体(3,713銘柄)で見ると、その構成率は8.75%となっています。
マザーズは新興市場であるため、東証一部に比べると上場しやすい点が特徴の一つとして挙げられます。
特に、上場する際に多くの企業がネックとなる時価総額基準は、マザーズでは“時価総額10億円以上”が条件となっており、東証一部の“時価総額250億円以上”に比べると25分の1です。
さらにマザーズから東証一部に昇格する際の時価総額基準は40億円以上となっており、東証一部に直接上場するもしくは東証ジャスダックから東証一部に昇格する場合の時価総額基準250億円以上に比べて緩くなっています。
このため将来的に東証一部に上場したい新興企業にとっては、ジャスダックよりもマザーズに上場する方が有利です。
またマザーズへの上場条件に利益基準は設けられていないため、赤字企業でも上場することが可能です。
ただこれらの有利な条件が並ぶ一方、マザーズ上場企業は、東証一部上場企業以上に高い水準の情報公開が義務付けられています。
マザーズ市場にはこのような特徴があるため、期待感先行で株価が上がりやすく、ハイリスク・ハイリターンの銘柄が多くなっていると抑えておきましょう。
1-1.2020年のマザーズの動向について
マザーズ市場の状態を示す指数には「東証マザーズ指数」があります。
「東証マザーズ指数」は、東証マザーズ上場の全銘柄を対象に時価総額加重平均で算出される株価指数で、「東証マザーズ版のTOPIX」としてベンチマークに使われています。
東証マザーズ指数で見てみると、2018年2月に付けていた1,343.08ポイントから、2020年3月には527.30ポイントまで急減しており、この2年間はマザーズ市場全体で見ると暴落状態となっていました。
2018年の【3906】ALBERTや、2019年の【6096】レアジョブ・【6195】ホープといったテンバガーを達成したマザーズ個別株も出ていましたが、マザーズ市場全体では低調な状態が続いていたと言えます。
ただ、2020年3月中旬以降の新型コロナ相場では、マザーズ市場は大反発となっています。
マザーズ指数は、コロナショック真只中の2020年3月13日には527.30ポイントまで急落しましたが、その後は一貫して上昇しており、6月24日には1,060.32ポイントまで回復。
わずか3ヶ月で2倍近くの上昇となっています。
全体相場の動向を示す株価指数が2倍になったということは、構成銘柄が平均して2倍になったということです。
新型コロナ相場ではマザーズ個別株からも急騰銘柄が続出しており、ワクチン開発で期待される【4563】アンジェスや【4588】オンコリスバイオファーマなどは特に大きな急騰となっています。
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2.東証マザーズとテンバガーについて
過去に東証マザーズから出たテンバガーや東証マザーズ銘柄の特徴について抑えておきましょう。
2-1.東証マザーズから出たテンバガー
直近5年間で東証マザーズから出たテンバガー銘柄をまとめると次のようになります。
銘柄名 | 安値(年月) | 高値(年月) | 上昇率 |
【3415】TOKYO BASE | 116.7円(2016年3月) | 1,336.7円(2017年2月) | 11.4倍 |
【3185】夢展望 | 226円(2017年1月) | 2,500円(2017年7月) | 11.0倍 |
【3906】ALBERT | 1,267円(2018年1月) | 16,730円(2018年11月) | 13.2倍 |
【6033】エクストリーム | 610.5円(2018年5月) | 6,290円(2018年8月) | 10.3倍 |
【6195】ホープ | 225円(2019年1月) | 3,585円(2019年12月) | 15.9倍 |
【6096】レアジョブ | 217.3円(2019年1月) | 3,145円(2019年12月) | 14.4倍 |
2017年には【3185】夢展望、2018年には【3906】ALBERTと【6033】エクストリーム、2019年には【6195】ホープと【6096】レアジョブと、東証マザーズからは毎年コンスタントにテンバガーが出ていることが分かります。
東証マザーズは、東証1部・東証2部・東証JASDAQよりも上場銘柄数が少ないにも関わらず、テンバガー銘柄が多くなっていることから、テンバガー率は全市場で最も高いことは間違いありません。
※2020年7月7日時点の上場銘柄数は、東証マザーズ326銘柄、東証1部2,170銘柄、東証2部480銘柄、東証JASDAQ701銘柄(スダンダード・グロース合計)。
東証マザーズのテンバガー銘柄は、その当時マーケットで注目されていたテーマが反映されている傾向があると言えます。
2017年の【3185】夢展望はライザップグループとしてライザップバブルに乗ってのテンバガーとなり、2018年の【3906】ALBERTはAIバブル、2019年の【6096】レアジョブはオンライン教育と、それぞれ注目テーマ株からのテンバガーとなりました。
なお、東証マザーズから出たテンバガー銘柄の2020年7月時点の株価を見てみると、2019年にテンバガーとなったホープ・レアジョブはかろうじて横ばい~下落となっていますが、この他の銘柄は大きく値を落としているのが現状です。
特に、【3185】夢展望は、ライザップバブルが完全崩壊したことによって、250円前後まで暴落しています。
2-2.東証マザーズ銘柄の特徴とは?
東証の新興市場である東証マザーズ銘柄の特徴は、ハイリスク・ハイリターンであることに尽きます。
マーケットで注目されているバイオテクノロジー関連銘柄やAI関連銘柄のほとんどは東証マザーズ銘柄です。
東証マザーズはバイオベンチャーやAIベンチャーがひしめく期待感あふれる新興市場ですが、業績の裏付けなしに期待感先行で急騰することが多く、急騰後には大暴落するケースが大半です。
東証一部に上場するには「直近2年間で5億円以上の純利益」を出していることが条件となっていますが、東証マザーズに上場するには利益基準は設けられていません。
このような背景があるため、東証マザーズ銘柄には赤字企業が多く、赤字企業であっても期待感先行で株価が急騰しやすくなっています。
また東証マザーズから東証1部に昇格するための時価総額基準は緩くなっているため、東証マザーズから東証1部に昇格する銘柄も少なくありません。
東証1部昇格は、TOPIXに組み入れられることになる(=機関投資家に買われやすくなる)ため、絶好の買い材料となります。
2016年から2017年に掛けてテンバガーを達成した【3415】TOKYO BASEも、2017年2月に東証1部に昇格しており、テンバガー達成要因の一つとなりました。
★注目ポイント |
・東証マザーズは、バイオベンチャーやAIベンチャーがひしめくハイリスク・ハイリターン新興市場。
・東証マザーズからはほぼ毎年コンスタントにテンバガーが出ている。 |
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3.マザーズで未来のテンバガーを探す
マザーズから誕生したテンバガーの多くが、元々は株価500円以下の低位株であることが多いです。
以下、テンバガーの条件を見ていきましょう。
- ・1株500円以下の低位株
・時価総額が200億円以下
・サービス業やIT関連の銘柄
マザーズ市場に上場しているベンチャー企業は、投資家からの注目度が低いことから値動きが軽く、何かの拍子に急騰する傾向にあります。
また、事業内容に将来性がある場合は、東証一部などの昇格をきっかけに買われることで大化けする可能性もあるのです。
テンバガーを探す手順として、まず時価総額200億円以下の低位株を調べていきましょう。
そして、テンバガーの業種にも最も多いサービス業やIT関連。
最近注目の5GやIoTなどの企業から材料や成長性をチェックしていきますが、とくに重要なのは割安な状態で購入することです。
低株だからといっても値下がりするリスクがゼロではありませんので、過去のチャートを参照するなど押し目のタイミングを見極める必要があります。
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4.マザーズで投資する際の注意点・リスク
マザーズで投資する際、注意すべき点の1つ目はボラティリティ(価格変動)が大きいことです。
発行済み株式が少なく時価総額が小さい銘柄ほど値動きが軽いということは、急落するリスクもつきものです。また、低位株であるほど多くの投資家が売買の対象としますので、乱高下が激しいと予想されます。
割安だからといって安易に購入すると大きな損失を被る可能性がありますので、業績赤字が続いている企業はとくに注意しましょう。
2つ目の注意点は、新興企業ゆえ上場廃止や倒産のリスクが高いことです。
業績赤字が続いていたり何らかの不祥事だったりといくつかの理由が挙げられますが、これらのリスクを含んだ投資であると把握しておく必要があります。
まず企業の事業内容や業績をよくチェックし、購入後予想に反して下落するようであれば早い段階で損切することが大切です。
これはマザーズだけでなく、東証2部やジャスダックを含む新興市場全体に言えることですので、心得ておきましょう。
5.東証マザーズで注目された銘柄と上昇する理由について
2020年の新型コロナ相場で特に大きく上げている東証マザーズ銘柄を見ていきましょう。
5-1.新型コロナ相場を代表するバイオベンチャー!【4563】アンジェス
遺伝子治療薬「コラテジェン」で知られるバイオベンチャー【4563】アンジェスは、新型コロナ相場を代表する東証マザーズ銘柄です。
同社は大阪大学と共同で新型コロナウィルスのワクチン開発を手掛けており、国内企業では最も先行していると、ニュースでもたびたび報じられています。
同社の株価は、2020年2月28日には375円まで下げていましたが、3月以降は一貫して買われており、5月8日には2,455円まで上昇。
その後は暴落したものの暴落後に再び上昇トレンドとなり、6月26日には2,492円まで上昇して年初来高値を再更新しています。
新型コロナ相場では最大6.64倍の上昇となっていますが、一度暴落した新興銘柄が再び上昇トレンドに乗り高値を再更新するというのは珍しい事態です。
アンジェスの1日の売買代金は平均100億円を超えており、任天堂やトヨタ自動車、ソフトバンクグループと並ぶほどの人気銘柄と化しています。
2020年3月以降の新型コロナ相場は「アンジェス相場」と言っても過言ではなく、新型コロナ相場における中心銘柄となっています。
5-2.巣ごもり消費拡大で急上昇!【4477】BASE
コマースプラットフォーム「BASE」やオンライン決済サービス「PAY.JP」を手掛ける【4477】BASEは、新型コロナ相場で大きく上昇している東証マザーズ銘柄です。
同社は巣ごもり消費で注目されている銘柄で、アンジェスほどの人気銘柄ではありませんが、上昇率ではアンジェスを上回っています。
同社の株価はコロナショックが直撃していた2020年3月13日には774円まで下げていました。
その後の新型コロナ相場では一貫した上昇トレンドとなっており、7月9日には6,470円まで上昇しています。
この4ヶ月で8.35倍の上昇率となっており、2020年7月時点でも高値を更新し続けています。
あと1,000円ちょっと上昇すればテンバガー達成です。
新型コロナ相場では、東証マザーズ銘柄のテンバガーはまだ観測されていません。
ただ東証マザーズ銘柄は全体的に強く買われており、「東証マザーズ指数」は2020年3月13日に付けていた527.30ポイントから、6月24日には1,060.32ポイントまで回復しています。
これはつまり新型コロナ相場の3ヶ月間で、平均的な東証マザーズ銘柄は2倍になったということです。
テンバガーは出ていませんが、新型コロナ相場において東証マザーズ市場はバブル状態となっています。
★注目ポイント |
・新型コロナ相場では「東証マザーズ指数」が約2倍になっており、マザーズ市場はバブル状態となっている。 |
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6.注目の東証マザーズおすすめ関連銘柄リスト
AIやバイオテクノロジーといった注目テーマ株を手掛けている東証マザーズ銘柄リストを見ていきましょう。
銘柄 | 主なサービス |
【1447】ITbookホールディングス | マイナンバー関連銘柄 |
【2160】ジーエヌアイグループ | 中国を拠点に遺伝子解析を手掛けるバイオベンチャー |
【2158】FRONTEO | AIを活用した訴訟支援を手掛けるAIベンチャー |
【3773】アドバンスト・メディア | 音声認識技術を手掛けるAI関連銘柄 |
【3990】UUUM | Youtuberマネジメントを手掛ける |
【3993】PKSHA Technology | 画像認識・自動対話に強いAIベンチャー |
【4563】アンジェス | 遺伝子治療薬「コラテジェン」を手掛けるバイオベンチャー、新型コロナワクチン開発でも注目 |
【4565】そーせいグループ | がん治療薬に強い創薬バイオベンチャー |
【4596】窪田製薬 | 眼疾患治療薬や遺伝子治療で注目のバイオベンチャー |
【4599】ステムリム | 再生誘導医薬を手掛けるバイオベンチャー |
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7.オススメの東証マザーズ銘柄3選!
7-1.【4599】ステムリム
市場 | 東証マザーズ |
企業概要 | 再生誘導医薬を手掛ける大阪大学発バイオベンチャー。 |
ステムリムは、大阪大学発のバイオベンチャーです。
生きた細胞や組織を用いることなく、医薬品の投与のみによって、再生医療と同等の治療効果を得られる「再生誘導医薬」を手掛けていることで注目されています。
再生医療は人生100年時代における重要テーマであることから、注目のバイオテクノロジー関連銘柄です。
7-2.【2158】FRONTEO
市場 | 東証マザーズ |
企業概要 | AIを活用した訴訟支援を手掛けるAIベンチャー。 |
FRONTEOは、AIによる訴訟支援事業を手掛ける、AIベンチャーの中でも異色のAI関連銘柄です。
新型コロナ相場でも強く買われていますが、価格帯はまだ1,000円未満となっているため、今後も上昇が期待できます。
AI関連銘柄の中でも、特にユニークな銘柄として抑えておきましょう。
7-3.【1447】ITbookホールディングス
市場 | 東証マザーズ |
企業概要 | 地盤調査改良とITコンサルティングが柱。「マイナポイント」サービスでも注目。 |
ITbookホールディングスは、地方公共団体向けに「マイナポイント」の利用促進支援サービスの提供を発表しており、マイナンバー関連銘柄として注目される銘柄です。
2020年9月から始まるマイナポイント関連で最注目の銘柄となっています。
マイナンバー関連ニュースでは真っ先に物色される銘柄となっていますが、株価はまだ700円前後に留まっています。
8.まとめ
東証マザーズはバイオベンチャーやAIベンチャーがひしめくハイリスク・ハイリターンの新興市場だけあって、ここ数年は毎年のようにテンバガーが輩出されています。
東証マザーズの上場銘柄数は東証1部・東証2部・東証JASDAQよりも少ないですが、テンバガー銘柄数は多く、テンバガー率が全市場で最も高いことは間違いありません。
ただ東証マザーズからテンバガーが出やすい傾向があることは確かですが、期待感先行で急騰してテンバガーを達成した銘柄は、その後に高確率で大暴落する傾向にあることには注意が必要です。
2020年の新型コロナ相場では、東証マザーズからはテンバガーが確認されていませんが、アンジェスやBASEを始め多くのマザーズ銘柄が高騰しています。
ただ、新型コロナ相場での東証マザーズ市場はバブル気味であり、注意が必要な局面になってきていることも確かです。
AIやバイオテクノロジーといった注目テーマ株を中心に、東証マザーズの注目銘柄の動向は要チェックしておきましょう!