菊池製作所は+65%!川田テクノロジーズは+36%!
急速に進む高齢化と人手不足のダブルパンチによって、日本の介護現場では介護ロボットの導入が待ったなしの状況になっています。
要介護者が急増し、介護人材は益々不足する将来において、介護ロボットの需要が急増することは間違いなく、介護ロボットは有望な国内成長産業になることが期待されます。
介護ロボット関連銘柄に注目していきましょう!
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目次
介護ロボット関連銘柄とは?
日本で進む急激な人手不足を背景に、介護ロボットの需要が急増しています。
介護ロボットとは何か?
介護ロボットとは、要介護者の自立を補助し、介護者の業務を手助けして負担を軽減することを目的とするロボットのことです。
介護ロボットには以下の3種類あります。
・歩行・リハビリ・食事など要介護者の自立を支援する自立支援型ロボット
・介護利用者とコミュニケーションを取るコミュニケーション・セキュリティー型ロボット
介護ロボットを介護施設に導入するメリットとしては、介護業務が効率化され、介護スタッフの身体的負担が軽減されることによって、介護施設の生産性向上に大きく寄与することが挙げられます。
一方、介護ロボットのデメリットとしては、導入コストが高いことや設置スペースを要すること、介護ロボットを使うまでに介護者に研修が必要になることなどです。
日本中の介護施設で人手不足が深刻化しているものの、介護ロボットの導入が中々進まないのは、これらのデメリットがボトルネックとなっているためと考えられます。
介護ロボットの需要は急速に高まっている
日本では人手不足が最大の社会問題となりつつあり、重労働でありながらも賃金が上がりづらい介護分野は、人手不足が最も深刻な業界の一つとなりつつあります。
日本政府も、人手不足解決のために働き方改革を断行し、また2018年12月の入管法改正によって介護分野に5年間で最大6万人の外国人材を受け入れることを決定しています。
とはいえ、働き方改革や外国人材受け入れ程度では、介護業界の人手不足を賄いきれないのは、火を見るよりも明らかです。
これからの日本は、人口ボリュームが多い団塊の世代が2025年に後期高齢者入りするなど、要介護者が急速に増えることは間違いありません。
一方で、少子化によって労働力人口は益々減少するため、人手不足は更に進むことが確実で、介護人材の確保は日本社会にとって大きな問題になることは確実な情勢です。
高齢化による要介護者の急増と、少子化による人手不足というダブルパンチの状況の中、政府や経済界は介護ロボットの普及を積極推進する構えを見せています。
政府は、2018年2月に決定された「高齢社会対策大綱」の中で、2015年時点では24億円に過ぎないロボット介護機器の市場規模を、2020年までに約500億円規模へ成長させる目標を掲げています。
また、日本経済団体連合会(経団連)は、2019年4月16日に発表した「2040年を見据えた社会保障の安心確保に向けて」と題した提言の中で、介護ロボットの開発と普及を促進することを盛り込んでいます。
・介護ロボットは、人手不足と高齢化によって急速に需要が拡大している。
・政府と経済界は一体となって介護ロボットの普及を促進している。
介護ロボット関連銘柄が上昇する理由は?
これから需要が急拡大することが確実な介護ロボット関連銘柄の値動きを見ていきましょう。
介護マッスルスーツを手掛ける!【3444】菊池製作所
板金や成形、金型開発を主力に手掛ける【3444】菊池製作所は、介護マッスルスーツに力を入れていることでも知られています。
同社は、介護・物流産業などの現場で、作業者の腰にかかる負担を軽減するための着用型ロボット「マッスルスーツ」を開発。
また、マッスルスーツ以外にも、高齢者のふるえ(本能性振戦)を抑える医療・介護用ロボットも開発しています。
同社の株価は、2018年5月終わりには765円を付けており、2018年8月には640円まで下げるなど低迷していました。
しかし、そこから株価は切り返しており、2018年12月には1,057円の高値まで反発。
この期間に最大+65%の反発となっています。
2018年10月から12月に掛けて、米中貿易摩擦の余波を受けて多くの銘柄が下げる中、米中貿易摩擦による外需低迷の影響を受けない介護ロボット関連銘柄の同社に資金が流入した形になったと考えられます。
人型ロボットを開発!【3443】川田テクノロジーズ
橋梁建設やシステム建築、機械装置の設計製作などを手掛ける【3443】川田テクノロジーズは、二足歩行ロボットの開発に強みを持つことで知られています。
同社は、人型二足歩行ロボットHRPシリーズ、人と共存して働くヒト型ロボット「NEXTAGE(ネクステージ)」を開発しています。
同社は、直接的に介護ロボットを手掛けているわけではありませんが、介護ロボットへの応用が期待されていることから、一部の投資家から介護ロボット関連銘柄として物色されています。
同社の株価は、この1年間堅調に推移しています。2018年5月終わりには6,370円を付けていましたが、2018年12月には8,700円まで上昇。
この期間に最大+36%の上昇となっています。
・介護ロボット関連銘柄は、2018年後半に米中貿易摩擦で全体相場が下げる中で上昇
介護ロボット関連銘柄リスト
【3443】川田テクノロジーズ | 人と共存して働くヒト型ロボット「NEXTAGE(ネクステージ)」 |
【3444】菊池製作所 | 着用型ロボット「マッスルスーツ」 |
【5332】TOTO | 排泄支援器具「ベッドサイド水洗トイレ」 |
【6134】FUJI | 移乗サポートロボット「Hug T1」「Hug L1」 |
【6506】安川電機 | 脊髄損傷者用歩行アシスト装置「ReWalk」、足首アシスト装置「Cocoroe AAD」 |
【6752】パナソニック | 離床アシストロボット「リショーネPlus」 |
【7779】サイバーダイン | 自律動作支援ロボットスーツ「HAL」 |
【7817】パラマウントベッドホールディングス | 見守りシステム「眠りSCAN」 |
【7840】フランスベッドホールディングス | 認知症外出通報システム「おでかけキャッチ」 |
【9735】セコム | 食事支援ロボット「マイスプーン」 |
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オススメの介護ロボット関連銘柄3選!
注目おすすめの介護ロボット関連銘柄を3銘柄見ていきましょう。
【7779】サイバーダイン
市場 | 東証マザーズ |
企業概要 | 装着型ロボットスーツ「HAL」を開発した筑波大学発ベンチャー。 |
サイバーダインは、介護ロボット関連銘柄として外すことができない銘柄の一つです。
同社が開発したロボットスーツ「HAL」は、ロボットスーツの代名詞的な製品であり、介護分野でも積極的に活用されています。
ただ、同社の株価は、2018年に2000円台から500円割れまで大暴落。
この1年で株価は大きく下げたものの、介護ロボット銘柄の代表的銘柄であることに変わりありません。
【3444】菊池製作所
市場 | 東証ジャスダック |
企業概要 | 板金や成形、金型開発を手掛ける。マッスルスーツに注力。 |
菊池製作所は、介護用ロボット「マッスルスーツ」を開発しており、株価も徐々に巻き返してきています。
それでも、2014年6月に付けた3,380円の高値から見ると株価は5分の1ほどに落ち込んでいますが、中長期的な介護ロボット需要に期待したいところです。
【9735】セコム
市場 | 東証一部 |
企業概要 | 警備大手。在宅医療や海外事業に力を入れる。 |
警備大手のセコムは、近年、在宅医療や介護事業に力を入れています。
手の不自由な人が体の一部を動かすだけで、自分で食事ができるようにする食事支援ロボット「マイスプーン」を開発していることでも知られます。
好調な業績を背景に、株価も高値圏で推移しており、長期投資をしたい人にはおすすめの優良銘柄です。
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まとめ
かれこれ30年以上続いている少子化を放置し続けてきたツケは非常に大きく、日本では少なくとも今後2~30年は高齢化と労働力減少が続く人口動態トレンドが確定しています。
2019年現在ですらも介護を始めとする多くの現場で人手不足が叫ばれているにも関わらず、日本の労働力人口は今後2~30年間は減り続けます。
つまり、大量の移民を受け入れるなどしない限り、これから2~30年間は更に深刻な人手不足が続くことは間違いありません。
ただ、これは逆を言えば、介護ロボットの需要が急増するということでもあります。
介護ロボットはコストが高いなどの理由で導入が思うように進んでいませんが、今後、技術開発や量産化が進むことで導入しやすくなることが期待されます。
介護ロボットに関するニュースにはアンテナを張っておき、関連銘柄の動向は要チェックしておきましょう!